落語協会お囃子、恩田えりのブログです。寄席囃子の話とかとか。


by erioneesan
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今年ももう残すところ何日かになりましたね。
早いなあ、一年が。

ってまだ10月半ばか!

そうなんですよ、今年なんかまだ2ヶ月半もあるんですけどね。
寄席ではそろそろ大晦日が見えてくるんですな。

どぉういう意味かといいますとぉー(ぺぺ先生調)

「かけとり万歳」って噺がありまして。

かけとりというのは、ツケを取りに行くことでして。
晦日になると、酒屋さんとか魚屋さんとかってお店の人が
ツケのあるお宅を一軒一軒訪ねて回収するんです。

で、中にはツケを払えずにずっと溜め込んでしまってるお宅があるわけでして。
大晦日にもなると、そういうお宅にはいろんな人が押しかけて
「いいかげん払ってちょうだいよ」と迫るんですな。

しかし、溜め込んでいるようなお宅というのは
大晦日になろうがなんだろうが、やっぱりお金なんかないんです。

「八っつあん」のうちもお金の工面が出来てない。
けど、かけとりはどしどしやってくる。で、どうするかというと。

かけとりに来る人々をあの手この手で追い返すわけでして。
どんな手かといいますと。。。

たまった家賃を請求しに来た大家さんは、大の「狂歌」好き。
八っつあん「最近狂歌を始めたんですよー」などと言って作ってみせる。
大家さんだんだん気がよくなって来て、とうとう来年の春まで待つよ、と折れて帰る。

後から来る浪速屋さんは「義太夫」好き、
そのまた後から来る相模屋さんは「芝居」好き、
そのまた後々から来る魚屋さんは「ケンカ」好き、
最後に来る三河屋さんは「万歳」好き。

。。。と、来る人来る人に合わせてやっていくわけでして。

こんだけ合わせる才覚があるんだから
ちゃんと働けばいくらでも稼げるだろうに。
と、いつも思うのですが。

で、この落語、実は三味線大活躍の噺なのです。
なもんですから、ついつい、やってるうちに「あーもう暮れか。。。」なんて
思ってしまうのです。はい。

どのへんにどう三味線が入るか興味のある方は、
ぜひぜひ寄席にお越しくださいませな。
11月に入ると、この噺が一日に一度はかかるようになりますんで。。。

あ。三味線を入れずにこの噺をする方もいますのであしからずー。
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by erioneesan | 2006-10-17 02:17 | はめもの | Trackback