落語協会お囃子、恩田えりのブログです。寄席囃子の話とかとか。


by erioneesan
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上げ汐

お久しぶりです。怠け者のおんだです。

夏です。暑いです。
今日の浅草はほおずきを持った人がたくさんいました。
四万六千日、というやつです。
年に一度のこの日にお参りをすると、一生分のお参りをしたことになるという、
なんとまあお得といいましょうか、怠け根性といいましょうか。。。
昔の人々はお参りするのが大変なことだったことの現われなのだと思いますが、
便利な生活におぼれている現代人が便乗するのはいかがかと、
ひとりで悶々としております。

しかし、多分、どの宗教にもそういうものってあるような気がします。
なぜかといいますと。
私が愛するモンゴルにもそういうものがありました。
経典の書かれた円筒形のものをまわすと一生分拝んだことになるとか何とか・・・。

それはそれとして。

夏には夏の踊りがありまして。
「夕立」とか「こうもり」とかとか。
なかでもやっかい、というか、難曲が「上げ汐」であります。
何がどう難しいかといいますと、弾きながら台詞を言わなくてはいけない、というところでして。

たいていの場合は、台詞の部分は踊り手の芸人さんが言ってくれるのですが、
たまーにそうじゃない不意打ちがありまして。

ぺぺ桜井さんという超ベテランのギター漫談の先生がいらっしゃいます。
どこぞのヤイコさんが大好きだと深夜番組で紹介していた、あの方です。
何を隠そう、私もとても尊敬しておりまして。
パソコンの待ち受け画面にして常に拝んでおります。
もちろんご健在です。

ぺぺ先生は、しゃべりながらギターを弾かれます。
何とでもないように、しなやかにギターを奏でながらお話を乗せていきます。

私には神様にしか見えません。
努力をみじんも見せないあの軽い雰囲気は、
まぎれもなく血をにじむ努力のたまものであると確信しております。
とてもとても恐れ多くて、ご本人に確認したことはありませんが。
もしかしたら、天才的能力で、何の苦労もなく、あのような神業がなせるのかもしれません。
いずれにしろ、私のような凡人には。。。。。

それのひとかけらくらいのことを、この曲は要求してくるのです。
そう考えると、大正琴を鳴らしているなんとかバニラさんもすごいなあと思うのです。


♪上げ汐に つれて漕ぎ出す数々の 船は面舵取り舵や
  向こう鉢巻片肌脱いで 勢いを競う江戸っ子が
  月と花火に浮かれつつ 急いで漕ぎ出す川開き
  
 「エー 西瓜にまくわ売りはようがすかな  玉子や玉子 豆や枝豆
  東西 写し絵の儀は手元をはなれ 明かり先の芸当に御座りますれば
  お目まだるき所は幾重にもご容赦のほど 請い願い上げ奉ります
  従いまして ここもとご覧に入れまするは 日本は三景のうち
  両国は川開きのていと御座い」

  チョいと来なせ 
  
  「押すな押すな 邪魔だ邪魔だ そーれ あがった たーまやー」

  と誉めてやろうじゃないかいな♪


この、カッコの部分が台詞でして、他の部分は節がちゃんと付いております。
しかも、芝居調で、カッコよーく役者のような感じで言わんとカッコつかないんですわ。
このカッコつけが、なんともこそばゆいんですな。トホホ。

夏の、バカヤロー!!!(海岸をひた走っております。。。)
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by erioneesan | 2006-07-11 01:58 | 踊り | Trackback