落語協会お囃子、恩田えりのブログです。寄席囃子の話とかとか。


by erioneesan
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日本代表 太田家元九郎師匠

どうせ何も手に付かないので。



師匠はよく呑みに連れてってくださいました。

私が海のモノとも山のモノともわからない
見習いの頃から

「見習いだと飲んじゃいけないの?
そんなのおかしいよー。
ちゃんと弾いてるじゃん。
いいよいいよ、いっぱい飲んで。ねいーん」

と、よくお誘いくださいました。

その頃、私の携帯には
ジャイアント馬場選手と
スタンハンセン選手の
ストラップが付いていました。

「プロレス好きなの!ヒッヒッヒッ!」
と面白がってくださり。

飲み屋に行くと
「この子面白いんだよ。
こんなストラップ付けてんだよ」
と、そこの大将や常連さんに話しては
ご自分が一番笑っていました。

終電がなくなると
「じゃあ、あの店行こう。ねいーん」
と朝までボンヤリ吞めるお店に
連れてってくれました。

山登りも何度か
ご一緒させていただきました。

400メートル程度の山ばかりでしたが
普段動いてない私にはキツく
対して師匠は軽やかな足取りで
ズンズン山道を歩いてらしてました。

海上自衛隊上がりの師匠には
散歩以下だったかもしれません。

師匠の楽しみは
もちろん下山後の宴。
北千住あたりまで戻り
飲んだのでした。


そういえば。
筑波山に向かう途中
おかしなことがありました。

数人で行ったのですが
その時の電車内にテレビクルーがいて。
確か「いい旅夢気分」でした。

師匠とお囃子の先輩と
三人でボックス席に座っていました。

TV「ご家族ですか?」
先輩「いえ。。。」
TV「すみません!お父さんお母さん娘さんな感じで
コメントいただけませんか?」
先輩「師匠、どうします?」
師匠「ヒッヒッヒッ、いんじゃないの?」
えり「(ずっと含み笑い)」

で。すぐ電車内で撮影になりまして。

TV「どちらへ?」
先輩「筑波山へ紅葉を見に」
TV「ご家族で?」
先輩「ええ。この時季の筑波山は素晴らしいですから」
師匠「(ずっとニコニコ)」
えり「(ずっと含み笑い)」

TV「はい!ありがとうございました!」

先輩「どう?完璧だったでしょ」
えり「はい。もちろんです」
師匠「えりちゃん笑い過ぎだよ!」
えり「すみません」
先輩「そうだったの⁈ ちょっと、アタシがあんなに完璧だったのに!」
えり「すみません」
師匠「笑い過ぎだよー!ヒッヒッヒッ!」



いつの間にか月日は流れ
師匠と疎遠になってしまっていました。

こないだの総会でお見かけしたのが
最期でした。

何もお返しできないままでした。


師匠
私はもう少しこっちにいると思いますが
そっちに行ったらまたいいとこ連れてってください。
山登りもまた行きましょう。
そして温泉に入って
楽しいお酒を呑みましょう。
そして今度は私にご馳走させてください。
それからジョイントお願いしますんで。
精進しますんで。
来世でも追いつけない気がしますが。
退屈しのぎに時々寄席に遊びにいらしてください。
なんかいろいろ鳴らしてってください。
待ってますから。ねいーん!


合掌


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by erioneesan | 2014-07-19 23:46 | Trackback