落語協会お囃子、恩田えりのブログです。寄席囃子の話とかとか。


by erioneesan
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げきざる

って、どんな字思い浮かべます?

私のメルアドは「gekizaru」で始まるのですが、
それを見た友人が、「激猿って・・・すごいね、なんか」と返信してきました。
一瞬殺意を覚えましたが、
一昔前は自分も邦楽のことなんか何一つわからなかった・・・と、悔い改めました。

「げき」とは、「外記」と書きます。
「外記節」(げきぶし)から来てまして。
その昔、薩摩外記太夫という人が作った江戸浄瑠璃の一種だそうで。

ともかく。

「外記猿」(正式名称「外記節 猿」)という曲が、邦楽の「長唄」というジャンルにありまして。
長唄、というくらいですから、長いですよ。
一曲が短くても10分、長いのはホントに長くて50分くらい。

「外記猿」は20分くらいの曲でして。

♪まかりいでたる それがしは ずんと気軽な風雅者
日がな一日 小猿を背なに 背負いからげてな
姿如法や なん投げ頭巾。。。♪

と、街行く猿回しがお屋敷で呼び止められ、玄関先で猿を回す様を唄います。
テンポがよく、曲調も歌詞も明るくお目出度く仕上がっています。

この曲の前弾き(前奏)を出囃子に使っていた方々が、
昨年、あちらに逝かれまして。

先日4月18日が命日の桂文朝師匠。
どんな時でも、どんなお客さんでも、確実に笑わせることができる、
東京の寄席にはなくてはならない重鎮でした。
寄席に初めて行くという人には「文朝師匠を観るといいよ」と必ず言ったものでした。

そして、桂吉朝師匠(11月8日)。
「寝ずの番」のパンフに桂吉弥さんが「師匠の寝ずの番をした」と書いてましたが、
その、寝ずの番をしてもらったお方です。
落語が大好きで大好きで、落語に付随するもの全てを愛おしいと思う気持ちが
全身からあふれている方でした。

外記猿の前弾きは林家時蔵師匠、桂伸治師匠の出囃子でもあり、
今も寄席で聞くことができます。
寄席に合ってると思うんですよね。短調ですが明るいし、テンポもいいし。
偉い!!四代目杵屋三郎助!!よくやった!!(※作曲者です)
誰が最初に使ったんだろう。
5代目柳家つばめ師匠が使ってたって話は聞いたことがあるのですが。

トテテン、トテテン、トテテン。。。
私の着メロは「外記猿」の前弾きです。今までも。これからも。
もしお会いすることがあれば、いつでもお聞かせします。
「外記猿」自体、とてもいい曲ですよ。歌詞もわかりやすいし。
機会があったらぜひ聞いてみてください。

何十年後かに、あちらで出囃子弾かせてもらえるかな。ほほ。
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by erioneesan | 2006-04-23 01:32 | 出囃子 | Trackback